
DMは企業が顧客に効果的にアプローチできるマーケティングの手法のひとつです。しかし、せっかく情報を届けても見てもらえなければ意味がありません。DMの効果を最大化するためにはどのような点に気をつければ良いのでしょうか。この記事では、DMを送ることのメリットとともにその効果を最大化するコツについて解説していきます。
現代人が受け取る情報量は膨大であることを念頭に置く
ネット社会ともいわれる現代では、何気ない日常の中に膨大な情報が散りばめられており、普通に生活しているだけでも膨大な情報を受け取っているのです。
1日に受け取る情報量は平安時代に生きたひとびとの一生分ともいわれており、そのような膨大な情報量を無意識に脳がキャッチしています。
昔と比べて受け取る情報量が大幅に増えても、人類の脳のつくりや容量はそれほど変わっていません。そのため、処理できる情報量は限られており、現代人の脳は疲弊しつつあります。
とはいえ、インターネットやモバイル機器などの技術の発達によりなかなか情報を遮断するというのも難しい時代になりました。必要な情報も不必要な情報も勝手に舞い込んできてしまう現代では、企業のPRや広告などの情報は埋もれてしまいがちです。
近年の企業は、自社の情報をたくさんの人に見てもらうためにさまざな工夫を凝らしています。無意識に情報の取捨選択を行っている現代人の目に留まるような情報伝達は容易なことではないといえるでしょう。
DMを広告手段として採用するメリット
企業などから配信されるメールの開封率は非常に低く、頭を悩ませる企業も少なくありません。メルマガや広告における平均開封率はおよそ10%といわれており、会議に時間をかけて決めた素晴らしい企画もお得な情報も、利用してもらえないどころか実は見てもらえてすらいないというケースが大半なのです。
原因としては開くのが面倒であったり、そもそも興味がない、あるいはあとで開こうと思って忘れてしまったなどが考えられます。企業の人気や興味をもってもらえるかどうかによって多少のバラつきはありますが、それでも決して高い数字ではありません。
一方で、DMと呼ばれるダイレクトメールにおける調査によると、約75%の人がDMを開封していることがわかりました。それだけでなく、その中の20%程度の人がそこに記載された情報についてインターネットで調べてみるなど、興味をもっていそうなアクションを起こしていることもわかっています。
DMを広告手段として採用することは開封率のアップにつながるだけでなく、記憶に残りやすいというメリットもあります。デジタルメディアの広告が多いなかで紙メディアの情報は印象に残りやすく、手元に残るためすぐに見返しやすいといった特徴があります。
よって、DMはメルマガなどよりも情報を伝達しやすいツールであるといえます。
捨てられない・見てもらえるDMづくりの工夫を紹介
DMの効果を最大化するためには、次のような工夫が必要です。
目立つ大きさやデザインを採用する
視覚に訴えかけることで印象に残りやすくするために、目立つ大きや印象的なデザインにすることをおすすめします。大きさに関しては、大きすぎると邪魔になってしまったり逆に見づらかったりする可能性もあるため、適度なサイズ感にしましょう。
また、同じようなサイズ感でも形に変化があると目立ちやすく、見てみたいと思わせる効果も期待できます。正方形や五角形など、形も工夫するとより目に留まりやすくなります。デザインに関しては必要な情報が届くように、あまりごちゃごちゃしすぎないデザインにしましょう。
厚みを工夫する
ペラペラの紙で届くDMよりも箱型の立体的なもののほうが興味を引くと同時に、安っぽく見えません。箱型にすることで立派に見えるというメリットや中身が気になって開封したくなるといったメリットもあります。サイコロ型や筒状のものなど、さまざまな形があるためコスト面にも気をつけながら選ぶことをおすすめします。
素材でほかと差をつける
紙のDMの場合、厚みや質感にこだわることでほかと差がつくDMになります。封筒にも高級感のある素材を使ったり、エンボス加工や箔押しで特別感を演出したりするのもおすすめです。木材やプラスチックなどの異素材を使って立体感を出すことでほかにはない特別なDMを届けることができます。
まとめ
特別な展示会やイベントの情報などはできるだけ多くの人に届けたいものです。メルマガより開封率の高いDMですが、ハガキにただ文字を並べるだけでは埋もれてしまいかねません。つい見たくなるような個性的なデザインで作成するといいでしょう。また、ただ目立つDMを送ればいいというわけではなくターゲットの特徴に合わせたDMを作ることが大切です。デザインが浮かばない、手間がかかるなどの理由でDM作成ができない場合には、専門業者や発送代行を利用するのもおすすめです。企画からデザイン、発送まで一貫して依頼できる業者もあれば、発送のみ手配することができる業者もあります。業者を通すことによって手間や時間を短縮できるため業務の効率化にもつながります。DMの作成や発送に不安があるならプロに任せるのがおすすめです。